21年東京オリンピック(五輪)団体銀メダリストの石川佳純(29=全農)が0-4(7-11、4-11、5-11、9-11)でストレート負けした。

同じサウスポーの早田ひな(22=日本生命)に第1ゲーム(G)から圧倒され、優位に進めた第4Gも逆転を許し、優勝した21年以来、2年ぶりの決勝進出を逃した。試合後は開口一番「先手を取れることがほとんどなくて、有利な展開にもっていけなかったので『このラリーだと勝つのは厳しい』と感じました。早田選手がすごく私のフォア側にふってきていた。今まではバック対バックの勝負だった。フォア側にふられて遅れてしまった」と分析した。

石川は24年パリオリンピック(五輪)女子シングルス代表の2枠を争う選考レースで暫定7位につける。今大会で4強に入ったことで40点を上積みした。1年後まで続く選考レースの加算ポイントは時期の遅い大会ほど高く設定されており、今後も上位に食い込み続ければ、代表の可能性は高まる。その点は過度に意識することなく「五輪選考はポイントがどの大会にもついてくるけれど、勝つこと、強くなることの本質を忘れず、しっかりと目の前の試合に全力で取り組みたいと思います」と口にした。

現役最多5度の全日本優勝を誇る29歳は、粘り強く勝ち上がってきた。28日に4強入りを決めると「プレッシャーや苦しいことはたくさんやってきたので、これからは自分のベストを尽くそうと思います」と決意を新たにしていた。

◆今大会で加算されるポイント数

1位=60点、2位=50点、3、4位=40点、5~8位=25点、16強=10点、32強=5点

◆大会前の選考ポイント上位8人

〈1位〉早田ひな(164点)

〈2位〉伊藤美誠(117・5点)

〈3位〉平野美宇(109点)

〈4位〉木原美悠(106点)

〈5位〉芝田沙季(102点)

〈6位〉長崎美柚(97点)

〈7位〉石川佳純(87点)

〈8位〉佐藤瞳(69点)