“岩手史上最強”の呼び声高い一関修紅(岩手)が、大分工を2-0で下し、6年ぶりに16強へ名を連ねた。この日は対角エース今野龍貴(2年)が躍動。スタメン唯一の2年生がプレーでチームを盛り上げた。

“岩手史上最強”と呼ばれる本年度の一関修紅。その中核をなす攻撃陣がこの日も縦横無尽にコートを駆け回った。今野、中沢歩夢(3年)の両エースを軸に、多彩な攻撃で得点を積み重ね、第1セット(S)は1度もリードを許すことなく先取。第2Sは7-5から相手の3連続得点で7-8と初めて追いかける展開になったが、今野の連続得点でリードを奪い返した。そこからチームは勢いを取り戻し、終わってみれば25-18。今野は「自分が少しでも点を取って3年生を楽にしようと思っていた。本当のエースは歩夢さんですが、その裏として少しでも助けられたかなと思います」と胸を張った。

今野はエンゼルス大谷翔平投手(28)の母校である水沢南中出身。偉大な先輩にならい、大谷が習慣にしているゴミ拾いを実践している。今野は「大谷選手が『ゴミ拾いで幸運を拾っている』と言っていた。日頃の行いが結果につながっていると感じます」とその成果を強調した。そして、次戦について「相手のレベルがさらに高くなる。1本1本のミスが命取りになるのでミスを少なく、自分が多く点を取って3年生を勝利に導いていきたい」と自覚も十分、幸運をひとつ残らず拾い集めるつもりだ。

同校は17年度の春高で初の16強。だが、それ以来1度も全国16強がなかったが、現チームとなってからは高校総体、国体で16強入り。でも、16強の壁は越えられていない。中沢は「僕たちの目標は日本一。ここで満足しないで明日も勝ち切りたい」と力を込めた。まずは16強の壁を打ち破り、その先の日本一を取りに行く。【濱本神威】

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