7月26日のパリ・オリンピック(五輪)開幕まで、6日で50日前となった。各競技で続々と代表内定選手が発表される中、注目を集めるのが団体球技だ。日本は全7競技で出場権を獲得。自国開催を除けば1932年ロサンゼルス五輪以来、92年ぶりの快挙となる。現時点で五輪切符を得た各競技の注目選手を紹介するとともに、全ての団体球技出場につながった背景をひもとく。
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2大会連続6回目・ハンドボール男子 安平光佑(23=バルタル)
スピードあふれる攻撃の柱が、歴史を変えようとしている。「大きい選手を簡単にフェイントで抜いたりするようなことを、見せたいと思っています」。身長172センチながら、屈強な相手をかいくぐり「自分が死んでも、他の選手が生きるプレーを意識している」と言い切る司令塔だ。
昨年10月のアジア予選。優勝し、88年ソウル大会以来36年ぶりの五輪自力出場を決めた。北マケドニアのクラブから参戦した若武者は守りの中心の吉田守一(ダンケンク)と2人で中心になり選手ミーティングを実施。欧州流の戦術を組み合わせ、国内組との連係を深めていった。
富山・氷見高から日体大へと進み、日本が開催国枠で切符を得た3年前の東京五輪を映像で見守った。「自分も海外で経験を積んで、この舞台でやりたいと思った」。大学中退後に欧州へ渡り、昨年9月にポーランドの強豪プウォツクで日本男子初の欧州チャンピオンズリーグに出場した。今春から代表を指揮するバルセロナ(スペイン)のオルテガ監督も「素晴らしい選手。非常に決断が速い」と評する逸材。日本の未来を担う23歳は「今までベスト8に入ったことがない。その壁を壊したい」とパリに乗り込む。【松本航】
◆安平光佑(やすひら・こうすけ)2000年(平12)6月29日、富山県生まれ。氷見高の主将として高校総体、選抜、国体の3冠。日体大を中退後は、ポーランド、北マケドニアでプレー。帰省していた今年の元日は氷見市内で被災し「地元の人に応援されるのは幸せ」。身長172センチ。
<展望>強豪フランスの2連覇が懸かる。長年頂点を争うデンマークは23年世界選手権で史上初3連覇。1勝4敗で東京五輪11位の日本は8強、その先のメダルを目指す。初戦は2月まで日本を率いたシグルドソン監督が指揮するクロアチア。因縁対決の勝利で弾みをつけたい。


