【プラハ=藤塚大輔】現役最終戦に臨んでいる坂本花織(25=シスメックス)は、今季世界最高得点の79・31点で首位発進となった。

冒頭から伸びやかな滑りを披露。1本目の3回転ルッツで2・02点と大きな加点を引き出すと、その後も全てのジャンプを高い出来栄え点付きで成功させた。スケーティングは10点満点中9・57点など、プラグラムの完成度や芸術性を評価する演技構成点でも高い評価を得た。

最後のタイム・セイ・グッバイで、日本からも多く集まったスケートファンからはスタンディングオベーションで祝福を受けた。「すごくやっぱりうれしかったですし、ちょっと前まではこういう景色を見られるのも最後かとか思ってたんですけど、今日はシンプルに、今日の演技に対して一緒に喜び合えているな」とかみしめた。

2月のミラノ・コルティナオリンピック(五輪)では団体銀メダルに貢献。個人種目では優勝候補に挙げられる中、SP2位で迎えたフリーで3回転フリップにセカンドジャンプをつけられないミスがあり、金メダルのアリサ・リュウ(米国)と1・89点差の銀メダルとなった。

昨年6月に今季限りでの現役引退を発表して以降は「オリンピックが最後と決めていた」というが、悔いの残る演技となり「やり切れなかった。もうちょっとできたはず。まだ動ける体なのに諦めるのはもったいない」と出場を決めた。

世界選手権は6年連続7度目の出場となる。22年からは3連覇し、昨年は2位となった舞台。日本のエースが有終の美を飾るべく、27日(日本時間28日)のフリーに臨む。