日本スケート連盟のフィギュア委員会は26日、海外を拠点に練習するアイスダンスとペアの選手に対し、新型コロナウイルス禍の状況を鑑みて特例で、年末の全日本選手権に出場するための予選会参加を免除することを決めた。

米国で活動しているアイスダンスの村元哉中、高橋大輔(ともに関大KFSC)組らが対象となる。

この日、予選会出場に関する発表を公式ホームページに掲載。

「アイスダンス・ペアは海外に拠点を置いている選手や外国籍選手とカップルを組んでいる選手が多くいます」

「新型コロナウイルス感染症に対する水際対策として入国制限や入国後の行動制限などが続いている状況から、外国籍選手が入国できなかったり、入出国に伴う隔離期間により全日本選手権大会に向けたトレーニング計画に支障が出ます」

「このことから、今年度のアイスダンス・ペアの予選会は任意参加とし、予選会にエントリー済みの選手は予選会に参加せず全日本選手権大会に参加できるものとします」

この発表により、アイスダンスは10月下旬に西東京市で、ペアは11月上旬に福岡市で参加する必要があった予選会に参加しなくても12月下旬の全日本選手権に出場することが可能になった。

全日本選手権のシード権を持つのはアイスダンスが小松原美里、尊組。ペアが三浦璃来、木原龍一組。一方で全日本に出るためには予選会に参加する必要があった村元、高橋組や、同じくアイスダンスでカナダを拠点とする深瀬理香子、張睿中組も免除。長距離移動に加え、隔離や用務先以外への行動が制限される一時帰国を避けて、練習に集中できることになった。日本連盟も、競技力向上のために必要な措置として特例に関する協議を重ねていた。