ショートプログラム(SP)首位の奥野友莉菜(15=東京・駒場学園高)が初優勝を飾った。

フリーもトップの102・60点を記録し、合計163・90点。冒頭のルッツ-トーループの連続3回転ジャンプは初めて決めたといい「(後半が2回転となった)ショートよりも流れがなかったはずなんですけれど、気持ちが勝ちすぎて降りられた。入れることができたのが、とっても良かったです」と笑顔で喜んだ。

昨季から継続の「リバーダンス」だが、ルール改正でコレオシークエンスが盛り込まれるなどし、シーズン前に振付師の宮本賢二氏と手直しをしたという。奥野は「コレオがそんなに得意じゃなくて、スパイラルもそんなに練習してこなかった」と苦笑いで明かすが「賢二先生と1から振り付けを始めたような感じで、しっかり指導していただいた。新しい表現ができたかな」と自信を深めた。

ジャンプはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の練習も始めている。

「自分の中で(完成度が低くて)申し訳ないけれど『跳び方が似ているな』と思っているのは伊藤みどりさん。伊藤みどり選手の脚の上げ方が、私のアクセルに少し似ている。参考にさせてもらっています」

最優先で取り組む課題はこの日も2つがレベル3、1つがノーカウントとなったスピン。東日本選手権(11月4日開幕、前橋)へ「取れるはずだけれど、今シーズンの試合でオール4(最高)をまだ取っていない。しっかり練習し直さないといけない」と伸びしろに向き合う。【松本航】