坂本花織(22=シスメックス)が赤面していた。

連続ジャンプでミスがありながら、71・30点で首位発進を決めた後の記者会見。話題は新SPを振り付けたロヒーン・ワード氏になった。

テレビ関係の仕事で、長く同氏に教わる五輪2大会代表のジェイソン・ブラウン(米国)がその場で見守っていると、「ロヒーン先生を選んだ理由はジェイソンさんのスケートが好きだったからと聞いたが」と質問が飛んだ。

会場後方にいた本人の視線に、坂本は照れまくり。「ジェイソンの滑りは、見てて時間があっという間にたってしまうような、本当に見入ってしまうスケートで。どの場面を写真に撮ってもとってもすごくきれいなポジションだし、こんなにも伸び伸び滑ってるスケートは、こんなにもスカッとするんだなっていうのをすごく思って。本当にもう好きだ!っていう感じ」。赤面しながら答え終わると、投げキッスをしあった。

独特の動きを振り付けることで知られるワード氏と今季から組んだ。「自分にとっては上半身、背中とかを使うっていうのがすごく苦手な分野で。直線的な動きは今までも何回もやったことがあるんですけど、ウエーブをつけてやるっていうのがすごく苦手なので」と、まだまだプログラムが体になじんでいない。その後の記念撮影でがっちりとハグした“兄弟子”からは「焦らないで」と助言された。

習い始めた頃には筋肉痛にもなった。ただ、その痛みは新境地を切り開いている証しでもあるだろう。

「もっとすごく時間はかかると思うんですけど、これを成し遂げられたらすごくかっこいいプログラムになるんだろうなって思いながら、毎日必死に練習しています」。

これまでもシーズン序盤は苦戦したプログラムを、大舞台が待つ後半に見事に昇華させてきた。我慢強く、取り組んでいく。(ノーウッド=阿部健吾)